東京でマンションを買うなら:地域別に見た価格の目安

東京のマンションの価格は、地域によって大きく違います。2026年6月9日時点で最新の統計(2026年4月分)によると、東京23区で成約した中古マンションの平均価格は7,734万円、平均㎡単価は約137万円でした。ただし地域別の平均㎡単価は、城東の約101万円から都心3区(千代田区・中央区・港区)の約243万円まで開いています。[1][2]
この平均で計算すると、1億円で買える広さは、都心3区で約41㎡、城東で約99㎡です。この記事では、1億円前後の予算で東京のマンションを探すときに、地域の差が何を意味するのかを見ていきます。
三つの価格の物差しと、この記事で使うもの
東京で売りに出ているマンションの価格は、三つの別々の統計で公表されています。混ぜて読まないようにしてください。
- 成約価格は、売買が成立したときの物件の価格で、購入時の諸費用は含みません。この記事は、東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の月例速報をもとにしています。月例速報は、その月にレインズへ成約の報告があった中古マンションを集計したものです。[2]
- 売出価格は、売主が売りに出したときの価格です。東日本レインズはこれを「新規登録」として成約とは別に公表しており、成約価格とは別のものです。[2]
- 新築の価格は、不動産経済研究所が公表する首都圏新築分譲マンションの平均価格です。新しく発売された住戸に分譲会社(デベロッパー)が付けた価格の平均で、これも成約価格ではありません。[3]
東日本レインズの数字は、レインズに登録・報告された取引の集計で、東京のすべての取引ではありません。また、どの数字も、広さ・築年数・立地の違う物件をならした平均です。[2]
東京の中古マンション価格(地域別、2026年4月)
東日本レインズは23区を五つの地域に分け、23区と島しょ部を除いた多摩地区を別に集計しています。[2]下の表は、2026年4月に東日本レインズへ成約の報告があった中古マンションの平均です。
| 地域 | 区 | 平均 成約㎡単価 | 平均 成約価格 | 平均 専有面積 | 平均 築年数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 都心3区 | 千代田区・中央区・港区 | 約243万円 | 1億3,930万円 | 57.3㎡ | 20.6年 |
| 城西 | 新宿区・渋谷区・杉並区・中野区 | 約162万円 | 8,359万円 | 51.5㎡ | 27.4年 |
| 城南 | 品川区・大田区・目黒区・世田谷区 | 約130万円 | 7,185万円 | 55.3㎡ | 28.5年 |
| 城北 | 文京区・豊島区・北区・板橋区・練馬区 | 約112万円 | 6,005万円 | 53.9㎡ | 25.7年 |
| 城東 | 台東区・江東区・江戸川区・墨田区・葛飾区・足立区・荒川区 | 約101万円 | 5,689万円 | 56.4㎡ | 24.7年 |
| 23区全体 | 上の五つの地域すべて | 約137万円 | 7,734万円 | 55.0㎡ | 25.6年 |
| 多摩 | 23区と島しょ部を除く東京都 | 約58万円 | 3,879万円 | 67.0㎡ | 27.6年 |
これは東日本レインズの統計上の区分です。不動産会社が「城西」「城東」と言うときの範囲とは違うことがあります。たとえば文京区は城北に入り、城西は四区だけです。[2]23区全体の数字は公表値をそのまま載せています。公表された平均㎡単価は、平均価格を平均専有面積で割った値と一致しませんが、その理由は資料に書かれていません。[1]表の値は丸めてあり、以下の計算には原典に載っている桁までの値を使っています。
一か月だけの数字は、もとになる件数が多くありません。都心3区の成約は2026年4月で238件でした。2026年4月までの十二か月で見ると、都心3区の月ごとの平均㎡単価は約225万円から約256万円の間で動いています。[2]城北と城東は近い水準で、月によって順位が入れ替わります。たとえば2025年12月は、城東が約109万円で、城北はそれをわずかに下回りました。[2]表は地域のおおまかな順位として読み、差を正確な幅としては読まないでください。
1億円で買える広さ(地域別の平均で計算)
1億円を、2026年4月の各地域の平均成約㎡単価で割ると、買える広さのおおよその目安になります。[2]
- 都心3区:約41㎡
- 城西:約62㎡
- 城南:約77㎡
- 城北:約90㎡
- 城東:約99㎡
- 23区全体:約73㎡
多摩地区の2026年4月の平均成約価格は3,879万円(平均専有面積67.0㎡)で、この予算を大きく下回ります。[2]
これは平均での単純な割り算で、特定の物件の話ではありません。購入時の諸費用は入っておらず、実際に買える広さは、築年数、階数、駅からの距離、建物の状態によって変わります。大まかに言えば、この平均では、同じ予算で都心3区ならコンパクトな住戸、城北・城東ならかなり広い住戸が目安になります。
同じ地域の中でも、区によって大きく違う
地域の平均の中には、区ごとの大きな差があります。東日本レインズの年報マーケットウォッチには、区ごとの成約状況が載っています。最新の2024年度版(2024年4月〜2025年3月)から、各地域で㎡単価がいちばん高い区と安い区(都心3区は三区とも)を挙げると、次のとおりです。[4]
- 都心3区:港区 約219万円、千代田区 約200万円、中央区 約175万円
- 城西:渋谷区 約187万円、杉並区 約96万円
- 城南:目黒区・品川区 ともに約138万円、大田区 約84万円
- 城東:江東区 約112万円、足立区 約58万円
- 城北:文京区 約131万円、板橋区 約71万円
これらは2026年4月の表より前の期間の数字です。区どうしを比べるのに使い、上の表とは比べないでください。
立地だけでなく、築年数でも変わる
2026年1月〜3月に23区で成約した中古マンションの平均㎡単価は、築5年以内が約224万円、築30年超が約88万円でした。[5]築年数ごとの物件は地域によって偏りがあるため、この差の一部は、築年数だけでなく立地の違いも映しています。二つの地域を比べるときは、築年数の近い建物どうしで比べてください。そうしないと、築年数の差が立地の差のように見えてしまいます。上の表では、都心3区の平均築年数がいちばん浅くなっています。
売出価格と新築価格は別の物差し
物件サイトで目にするのは売出価格です。2026年4月に都心3区で新規登録された中古マンションの平均㎡単価は約323万円で、同じ月に成約した物件の平均は約243万円でした。[2]対象の物件が別なので、この差は、売主がどれだけ値下げしたかを示すものではありません。ただ、売出価格と成約価格を同じ物差しとして比べてはいけない理由は、この差からよく分かります。
新築は、さらに別の測り方です。2025年に23区で発売された新築分譲マンションの平均価格は1億3,613万円、㎡単価は約211万円でした。[3]同じ年に23区で成約した中古マンションは、平均7,401万円、㎡単価は約131万円です。[6]新築は建物が新しく、立地の構成も違います。また、その価格は分譲会社の発売価格で、成約価格ではありません。
これまでの価格の動き
23区の中古マンションの平均成約㎡単価は、2025年が2024年より13.2%高く、2026年4月は2025年4月より10.1%高くなりました。[6][1]ただし月ごとに見ると一直線ではなく、2026年4月までの十二か月のうち三か月は、前の月を下回っています。[1]平均の変化には、その月にたまたまどんな物件が成約したかも影響します。これは過去の動きで、先の見通しではありません。価格が横ばいになることも、下がることもあります。海外にお住まいで、資金を円以外の通貨で持っている場合は、円での価格が変わらなくても、為替が動けばその通貨で見た費用が変わります。
条件が変わると、見え方も変わる
- 新築を希望する場合。 2025年の23区では、新築の平均が中古の成約の平均を大きく上回っていました。この平均で考えると、同じ予算で買える広さは小さくなります。
- 古い建物でもよい場合。 23区では、築30年超の物件の平均成約㎡単価は、より新しい物件よりかなり低くなっています。同じ予算でより広い住戸が視野に入ります。そのぶん、建物の状態について下の質問で確かめることが増えます。
- 広さより立地を優先する場合。 小さめの住戸でよければ、都心3区も予算に収まるかもしれません。
- 円相場が大きく動いた場合。 予算を円以外の通貨で持っていると、東京の価格が変わらなくても、円に換えたときの金額が変わります。
仲介会社に確認すること
- 同じ建物や近くの似た物件は、売出価格ではなく、実際にいくらで成約していますか。
- 毎月の管理費と修繕積立金はいくらですか。長期修繕計画には何が書かれていますか。
- 建物の建築確認はいつですか(どの耐震基準で建てられたかが分かります)。耐震診断は受けていますか。
- その住所は、区のハザードマップでどうなっていますか。
- 価格のほかに、購入にかかる費用は全部でいくらですか。為替が動いた場合、予算はどう変わりますか。
当社サイトの物件一覧では、売り出し中のマンションをご覧いただけます。各物件に出ているのはその物件の売出価格で、上の平均ではありません。区ごとの街の特徴は、東京都のガイドをご覧ください。
出典
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch サマリーレポート 2026年4月度」(2026年5月13日公表)
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch 2026年4月度」(地域別の成約・新規登録の表と集計情報。2026年5月13日公表)
- 株式会社不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2025年のまとめ」(2026年1月26日公表)
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「年報マーケットウォッチ 表24 中古マンションの区市町村別成約状況[2024年度]」(2025年8月15日公表)
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「REINS TOPIC 首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2026年01~03月】」(2026年4月17日公表)
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」(2026年1月20日公表)
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